花2





花がいなくなってからどれほどの月日が流れたのだろうか?
一年?
十年?
いや、五分も経っていないのかもしれない
でも、僕には
とてもそれが長く
とてもつらく
とても悲しい

辺りを見渡すと花との思い出がいっぱいある
楽しい思い出
悲しい思い出
嬉しい思い出
そして、つらい思い出

でも、今の僕にはどの思いでも今はつらい思い出…………

僕は思い出の中で生きていこうと思っていた
生きていていいと思っていた
生きていこうと思った
生きていたいと思っていた

でも、駄目なんだ
それではいけない

僕は花との思い出と別れを告げ、新しい一歩を歩みだす
たとえ、それがどんなに悲しい一歩になろうとも

僕は花との思い出に別れを告げ、新しい一歩を歩みだす
たとえ、それがどんなにつらい一歩になろうとも

僕は花との思い出に別れを告げ、新しい一歩を歩みだす
たとえ……………………


たとえ、花と二度と会うことができなくなろうとも


僕はもう、二度とここには戻らない
思い出をおいて、新しい未来を、新しい花を探しに行く

新しいじょうろを片手に今、僕は一歩を踏み出す
僕はもう戻らない

悲しい思いをしようとも、後悔をしようとも…………

だから僕は前を向く
振り返ってしまったらこの心が折れてしまうから
花のことを思い出してしまうから
思い出にすがり付いてしまうから

だから僕は振り返らない
ただ前を見据えて歩き出す
つらく、険しく、悲しい道なき道を歩き続ける

道はこれから僕が作っていく


新しい花の下へ







一つ上へ

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送